年間、約3,700頭。

 

この数字がなんの数字かご存知ですか?

 

この数字は輝かしい競走馬の舞台から引退した後、乗用馬への転用などもされることがなく『行方がわからなくなった』と言われている馬たちの数です。

 

引退馬全体の約58%が行方知らずと言われており、年間の引退数から計算するとおよそこの頭数になります。現状、競走馬のセカンド・サードキャリアは不安定だと言わざるを得ません。

 

現在、日本中央競馬会(JRA)様や引退馬協会様が、その解決に向けて仕組みを整え始めてくださっていますが、「既存の仕組みのなかでは、セカンド・サードキャリア以降、馬たちに任せられる役割が少ない」ことや、「引退馬の数に対して受け入れ先が足りていない」ということに課題があります。

当牧場は現在、オーナー様からお預かりしている馬も含めて約40頭の繁殖牝馬と15頭の仔馬たちの世話をし、16頭の引退馬も預かっています。馬に関われば関わるほど、「引退馬の6割弱に訪れている現状をどうにかしたい」という思いは強くなり、数年前から引退馬を預かる活動を始めました。

 

そして2018年10月。

 

種牡馬を引退した功労馬ローズキングダム(10'ジャパンC 他)を引き受けることになりました。それまでは特に牧場への観光を受け入れることはありませんでしたが、名馬を預かるということから「引退馬と人が触れ合える場所があれば、馬にとっても、人にとっても良い未来がつくれる!」と思い、引退馬牧場の再整備に取り掛かりました。

お預かりしている引退馬をご紹介

競走馬の引退後について

馬の寿命は25年〜30年ほどと言われていますが、競走馬として現役である期間は短く、長くて12歳頃まで、2歳のデビュー前もしくはデビューしてすぐに引退というケースも珍しくありません。

 

そして引退後の余生、引き受け先が事前に決まっていることはほぼありません。ローズキングダムのような重賞レースを勝った功労馬であれば、繁殖馬として牧場に引き取られることもありますが、そうでなければ乗用馬への転用など、再調教のあと役割を変えていきます。

しかし、新しい役割を担った馬たちを最後まで追いかける仕組みはありません。そのため、結果的に引退馬は行方が分からなっていきます。

 

一方、日本中央競馬会(JRA)様が、一定の基準を満たした引退馬を引き取る団体に対して、活動奨励金を出し、その代わりに、その後の活動実態を把握するといった取り組みも始めていらっしゃいます。

参考:「引退競走馬の養老・余生等を支援する事業」(2019年度)について

馬1頭を養うには、大きな費用がかかります。余生のためには「誰か」が身を削るしかありませんでした。

 

そもそも引退馬がだんだんと役割を無くしていき、行方が分からなくなるといったことがどうして起こるかといえば、養生にかかる経済的負担が大きいこと、管理する場所に広さが必要であり容易ではないこと。そして、その人手が足りていないということなどが挙げられます。

 

馬たちには馬主さんが必ずいます。競走馬であれば、現役時代馬主さんが育成牧場に「預託料」を支払い、預け育てレースに出走していきます。

 

現役であれば、賞金などで「預託料」以上の成果が見込める可能性があるものの、引退馬1頭の余生を支えるのに月5〜10万円程度かかる中、その費用を生み出すことは現実的に難しい状態です。

 

この負担は、馬主さんにとって大きな負担であることは間違いありません。


牧場側も、預託料をいただいたとしても管理にかかる飼料代、環境整備、人件費などを考えると決して楽な仕事ではなく、またそれだけの人手を確保することも難しいという現状があります。

 

また、世間で飼われているペットなどと違い、馬にとってより良い養生環境についての理解は少なく、正しく養っていても批判的な風当たりを向けられることもあり、積極的に取り組む活動には成りえてきませんでした。

今回、私たちは、引退馬が余生を過ごす牧場(分場)をつくります。

 

そして、分場をつくることで実現したいと考えたことは、人と馬とが交流できる牧場にすることでした。余生を健康で長く過ごさせるには、誰かに負担が偏ることなく、牧場、馬主様、競馬でその馬たちを応援していたファン、乗馬で一緒に時間を過ごした皆さんなど、みんなで支え合えることが必要だと考えています。

 

ローズキングダムのような功労馬は、観光として会いに来てくださる方々がたくさんいらっしゃいます。このような功労馬も今ここにいるということを発信をし、そういった功労馬と一緒に、行き場がなく引き受けた馬たちにも触れ合っていただきたいと思っています。

 

このような機会をつくることで、引退馬たちが余生を過ごすのに必要なお金も継続的に募っていける牧場が一つの形になると思っています。

 

そのためには、ファンの皆さんにももっと引退馬たちと関われる機会をつくれるように見学を積極的に受け入れたり、宿泊棟をつくることで想い出をくれた馬たちとまた新しい想い出をつくれる。馬主も馬もファンのみなさんにも、win-win-winな場所にしたいと思いました。

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